40の短文描写お題

朝尽様よりお題をお借りしました。
拙作ですが、どうぞお楽しみ下さい。

00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければ一言なにか。
Webサイト「水竜館」の管理人・竜水あきらと申します。
どうも長文化傾向があるため、それを矯正すべく、敢えて自ら千尋の谷に身を投じてみようかと。
全く自信がないのですが、頑張ります。よろしくお願いします。

  • 一人称(私、僕など)はなるべく使わないようにしております。ついモノローグになってしまうので……これも修行のうちです。
  • 本文中に「薫」と「光」という人物が登場するものがあります。性別を特定しているものもありますが、基本的には男子・女子どちらでも可としております。これも修行のうちです。

01. 告白
長い影が差す教室に訪れた永い沈黙。
「ごめん」
その果てに薫を待っていた光の言葉。
でも薫は慌てない。解りきっていた答えだったから。

02. 嘘
「母さん? 私。今日薫の家に泊まってくから。近所だから帰ってこい? いいでしょう女同士なんだから?!」
その背後で発車のベルが鳴った。

03. 卒業
着慣れた制服とも今日でお別れ。
光は第二ボタンを制服から千切り、校庭の隅に埋めた。
光の想いはここに封印され、永遠に誰のものでもない。

04. 旅
出発予定時刻まであと30分。
薫はスーツケースを引きずって走る。
手荷物検査でハンドバッグを探ってから気付いた。
「パスポート忘れた」

05. 学ぶ
暖かい午後の日差しが学舎を照らし、光を眠りに誘う。
光は逆らわない。
退屈な授業は聞かなくてもいいと、陽射しが教えてくれたから。

06. 電車
この巨大な鋼鉄の箱は薫を何処に連れて行くのか? 果てなく長い軌条の途中、轍叉が切り替わる。
その先にはただ闇だけがあった。

07. ペット
ソファの真ん中を陣取って眠る、不遜な毛玉の肉球を突いてやろうと思ったけど止めた。ただそこにいるだけで、こんなにも安らげるのだから。

08. 癖
「その癖、直した方がいいよ」
薫は知らず爪を噛もうとしていた光の手を掴む。
「ごめん。でも薫もそのお節介癖、直した方がいいよ」

09. おとな
歩きながら煙草を吸っているどこかの小父さんの隣で、歩き煙草は止めようと声高に訴える見知らぬ小母さん。
本当、おとなは矛盾に満ちている。

10. 食事
小さな食卓の上を四膳の箸が縦横無尽に走り回る。
言葉はない。
でもそれでいい。
その沈黙こそがこの食卓の評価なのだから。

11. 本
魅入られたと思った時にはもう遅かった。
頁を繰る手がもどかしい、けれどこの甘美な行間にずっと溺れていたい……
「うちは立ち読み禁止だよ」

12. 夢
光は両腕を広げ空を飛んでいた。
これは夢だ–光は目を覚ます。
次の瞬間、光の身体は雲を裂きながら見知らぬ国へ落ちていった。

13. 女と女
女の戦場に友情など存在しない。躊躇った方が負ける。
だから手にしたシャツを力一杯引く。
例え反対側の袖を握っているのが親友だとしても。

14. 手紙
迷った末に、薫は薄桃色の便箋を使うことにした。
時折逡巡しながら万年筆を走らせ、最後に揃いの封筒に宛名を書いた。
「十年前の私へ」

15. 信仰
そこはかつて祈りの場だったという。
高い天井。
小さく点る蝋燭。
古い偶像。
でも今あるのは、人の祈りが積み重なって生み出された、絶対の静謐。

16. 遊び
17. 初体験
18. 仕事
19. 化粧
20. 怒り
21. 神秘
22. 噂
23. 彼と彼女
24. 悲しみ
25. 生
26. 死
27. 芝居
28. 体
29. 感謝
30. イベント
31. やわらかさ
32. 痛み
33. 好き
34. 今昔(いまむかし)
35. 渇き
36. 浪漫
37. 季節
38. 別れ
39. 欲
40. 贈り物